市場の競争要因を分析するファイブフォース分析とは?

ファイブフォース分析とは?

3C分析などで「競合分析をしよう」と思ッた時、
「でも、競合は誰なの?」
というケースも少なくないと思います。

その答えがファイブフォース分析にあります。

競合というよりは「競争要因」になりますが、
市場をより明確に捉えるためのマーケティング分析、それがファイブフォース分析です。

市場に出ると5人の敵がいると言われています。
それは「既存競合」「新規参入」「代替品」「売り手(供給業者)」「買い手(お客様)」です。

ファイブフォース分析について、紹介していきたいと思います。

ファイブフォース分析の競争要因

既存競合

「競合」と聞いて、最初に浮かぶのが、コレです。
言い方を変えれば「商圏内にある同業他社」です。

新規参入業者

一般店舗の場合、今後、新規参入業者が出てくるかもしれません。

「新規参入を恐れていては、何も出来ない」と思うかもしれませんが、
その可能性について、全く考慮しないのも、また問題があります。

また、ブルーオーシャンといえる新市場を見つけたとしても、
参入障壁が低ければ、大手企業が参入してくる可能性も考えておく必要があります。

代替品

代替品 = 代わりになるもの

飲食店であれば、
・食事をする → 自炊など
・手軽に食事 → スーパーの惣菜、レトルト食品など
・友人と話しながらくつろげる場所 → 喫茶店など
商圏内の他社の飲食店以外にも、色々と代替品は見つかります。

売り手(供給業者)の交渉力

供給業者 = 仕入先など
です。
普段の仕入先だけでなく、
店舗の内装・外装や広告媒体、コンサルや、人件費など、
「交渉の可能性ある経費」が「売り手の交渉力」になります。

売り手の交渉力が高い場合、経費を圧迫しますので、
「提供価格を上げる」か「利幅を減らす」か。
嫌な選択を迫られる事になります。

仕入先が複数あり、仕入先で価格競争が発生している場合
仕入先が値上げをした場合、他の仕入先に変更すれば良いだけです。
この場合、仕入先の交渉力は低くなります。

仕入先の変更が不可能な場合
仕入先が値上げをした場合、それに従うか、仕入れ自体を諦めるかになってしまいます。
もし、その仕入れから発生する売上が多くの割合を占めている場合、値上げに応じるしかありません。
この場合、仕入先の交渉力は高くなります。

買い手(お客様)の交渉力

「お客様が競争要因?」って思うかもしれませんが、
競争要因になります。

「売り手(供給業者)の交渉力」で説明した
「仕入先が複数あり、仕入先で価格競争が発生している場合」
ですが、仕入先の業者が自社の場合、買い手は卸し先になります。
卸値を値上げをした場合、他の業者に変更されてしまいますので、
卸値を上げるわけにはいかなくなります。
この場合、買い手の交渉力が高いといえます。

小売店の場合でも・・・
「値上げをしたら、お客様が離れる」という条件の場合
安易に値上げを出来なくなります(利幅が削られます)。
その為、「買い手の交渉力は高い」となります。

ファイブフォース分析から分かること

前述の様に、市場には、様々な競争要因があります。
競争要因とは「利益に影響を及ぼす要因」のことです。

影響する内容としては、下記の様なものがあります。
・売上に影響
・集客力に影響
・利益率に影響
・価格に影響
→ 利益とは何か?利益を分解して考えてみた

ファイブフォース分析を行う事で、
何がどう影響するのか?を知ることができます。

市場に出る前でも、市場に出た後でも、
競合や、気を付ける点が明確になるというのが
ファイブフォース分析の一番のメリットだと思います。

ファイブフォース分析 – まとめ

  • ファイブフォース分析は競争要因を分析する
  • 競争要因は「既存競合」「新規参入」「代替品」「売り手(供給業者)」「買い手(お客様)」
  • ファイブフォース分析により、競合や気を付ける点が明確になる

ファイブフォース分析を行う事により、競合・競争要因が明確になります。
ここで明確になったことは「3C分析」を行う事で、さらに役に立つ分析になります。

ファイブフォース分析、ぜひやってみてください。